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ひつじ通信

RSウイルス感染症が増えています。|ひつじBaby&Kids Clinic|住吉区万代の小児科

RSウイルス感染症が増えています。

 今月に入り、RSウイルス感染症の患者さんが急増しているなと、ひつじクリニックの診療現場で実感しています。大阪府の発表では、前週から比較して、RSウイルス感染症の患者さんの報告が2倍になっています。

 RSウイルス(respiratory syncytial virus)は、2歳までに多くの子どもが感染するウイルス感染症です。症状は、風邪程度から肺炎まで様々です。初めて感染した場合は重くなりやすく、赤ちゃんがRSウイルスに初感染した場合、細気管支炎や肺炎といった重篤な症状を引き起こすことがあります。特に、早産の赤ちゃんや、心臓や肺に基礎疾患がある場合、重症化のリスクがあります。

 RSウイルスは生涯にわたって感染を繰り返すので、通常は、幼児期以降や大人での再感染では軽い症状で済みます。(このため、軽症の患者さんでは必ずしも検査は必要ありません。)

 感染経路は飛沫感染と接触感染です。咳や鼻水など呼吸器症状のある場合には飛沫感染対策としてマスクを着用、接触感染対策として手洗いかアルコールによる手指衛生が大切です。

 RSウイルス感染症に特効薬はなく、基本的には対症療法(症状を和らげる治療)になります。

 従来、冬期に流行するRSウイルスですが、近年、季節関係なく発症する傾向に変化し、またコロナ禍で感染する機会がなかった幼児での重症化が目立っています。

 呼吸がしんどい、ゼーゼーしている、発熱が長引いてぐったりなどの症状があれば、入院が必要な場合もあるので、必ず医療機関を受診して下さい。

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